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書籍:小さな会社だから勝ち残る
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第7章 社員を活かす社長の心得


5 反面教師「ダメ社長」から学ぶ「3つの心構え」
    

ここでは、よい社長を考えるために、反面教師として、「ダメ社長」について3項目あげます。

(1)ダメ社長 @ 「社員に忠誠心を求める社長」
会社と自分の立場や役割を、明確に意識して入社する新入社員が多い現在でも、社員に対して、会社や社長に対する、「忠誠心」を求める社長がいます。
社長自身が、そのような考え方で働いてきたからでしょうが、今の時代に、そんな考え方の若者はいません。
たとえ、口では、「社長に忠誠を尽くします」なんて言っても、それは見返りがあってのことです。
しばらくして、もっとよい条件の仕事や会社が見つかれば、必ず去っていきます。
また、忠誠心だけで仕事をされても困ります。
「社長の悪い点にも、黙って従います」というような忠誠心(このような人は多い)なら、ないほうがましです。
そのような、見かけの忠誠心で社員の評価をすると、会社に必要な、優秀な社員をまちがって評価することになります。
社長は、「自分自身に忠誠を誓う社員」を求めることが、大切と思います。
自分に忠誠心を持ち、自分を大切にする社員は、他の社員が、自分自身を大切にすることを認め、尊重します。
このような、自分を大切にする社員が会社の中に多いと、「足」の引っ張り合いで人をつぶすのではなくて、「手」の引っ張り合いで、お互いの能力を伸ばす、強力な組織ができます。

(2)ダメ社長 A 「公私混同と私利私欲の強い社長」
働いていない自分の家族に給料を出したり、会社のお金で、ゴルフや食事をしたり、自分の服を買ったり、また、視察と称して海外旅行に出かけたり、さらに、不動産の売買をして、損失だけを会社に背負わせたりする社長です。
もちろん、合法的な範囲は節税などと言っていますが、所詮は自分のためだけです。
まるで、会社と社員は、自分の財産を作る道具のような考え方で、経営をする社長ですが、社員は、すべてこの点を見抜いています。
このような社長の会社の社員は、全力で働きません。
全力で働いて利益をあげても、社長が持っていくだけですから、適当に働きます。
また、社長も遊びで忙しいので、社員がどの程度一生懸命に働いているかつかめません。
だから、自分によく情報をくれたり、おべっかを使ってくれる社員を重んじます。
それを社員は知っているので、仕事より、そちらに重点をおきます。
そして、そのような社長は、秘密主義で、売上高や利益などは公表しません。
儲けていることを社員に知らせたら、給料をあげて欲しいとか、ボーナスを多くして欲しいなどと言われるのがいやなのでしょう。
当然、社員は、売上高や利益などの経営数字がわかりませんから、社長から言われたことだけの仕事しかしません。
世間の景気がよくて、会社の調子もよいときは、問題は隠れていますが、ひとたび景気が悪くなると、そんな会社がどうなるかは明らかです。
公私混同はやめて、私利私欲ではなく、社員全体の利益を考えたときから、会社の発展がはじまるでしょう。

(3)ダメ社長 B 「決断力のない社長」
たとえば、会議をしても、話し合いだけで何も決まらず、また、どちらを選択するのかという場面では、社長が決断すべきことでも、管理者に決めさせたりします。
まるで、社長が決めるのが怖いかのようです。
何から何まで自分で決める、ワンマン社長とは正反対です。
このような社長の共通点は、「自分の目標がない」こと、そして、「計画性がない」ことです。
会社には目標があっても、自分自身の目標がないために、決断をするときのものさしが不明確で、決断ができないのです。
また、計画性がないから納期意識もなく、いつまでも決断を先送りすることができます。
社長は、言いっぱなしで、フォローがなく、社員は楽ですが、業績はあがりません。
「朝令暮改も決断のうち」と腹をくくり、真剣に決断する癖をつけることが大切です。


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