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書籍:小さな会社だから勝ち残る
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第7章 社員を活かす社長の心得


4 社長に必要な 「知識」「知恵」「心」
    

会社を成長させるには、なんといっても、社長の経営能力を高めることが必要です。
もちろん、管理者や一般社員の、管理能力や業務能力を高めることは必要なことですが、その人たちが、持てる力を十分に発揮し、組織的にまとまった行動力になり、そして、経営目標を達成できるかどうかは、次の、社長の3つの経営能力にかかっているからです。

(1) 経営に関する「知識」
 生産・販売・開発という、会社の基幹的なライン業務についての知識、それらの業務を補完する、購買・財務・労務・情報などについての知識があります。
 詳細については、それぞれの管理者に任せるとしても、基本的な役割や目的、それに、自社における、問題点とチェックポイントは知っておく必要があります。
 これらの知識は、本を読んだり講習会で学ぶことができます。

(2) 情報を組み合わせ、経営目標を達成する計画を作り、それを実行する「知恵」
 自社の置かれた現状を、経営計画に活用する知恵で、自社を取り巻く経営環境や、自社の実態を十分に把握しておくことが必要です。
 また、計画をうまく実行していくためには、組織化・指揮・調整・統制などの、経営管理に関する知恵が必要です。
 さらに、情報収集力・先見力・判断力などもこの範疇に含まれます。
 この知恵を身につけるには、「足」で稼ぐことです。
 すなわち、自社の現場や得意先、また、外注先などをこまめに自分の足で見て歩き、一般的な経営に関する知識を駆使して、実態を見抜こうとすることです。
 現場は、問題点の塊です。
 よい点だけでなく、自社が改善すべき問題点を見つけようとする心構えが、「知恵」をはぐくみます。

(3) 困難を乗り越えて組織を動かし、目標を達成する「心」
 これは、経営を行っていると必ずぶつかる、さまざまな困難を乗り越える「考え方」や「価値観」です。

 第1は、「できる方法」だけを、考え尽くす「心」です。
 一見、手に負えそうにない困難なことが出てくると、マイナス思考になり、ふと、その「困難の大きさ」や、「できない理由」を考えてしまいます。
 これは、無意識のうちに、困難から逃げようとしているのです。
 同じ時間をかけるのならば「できる方法」だけを考える、それも、徹底的に考え尽くすことです。
 それが、困難を乗り越える唯一の方法です。

 第2は、「本質」を見抜く「心」です。
 ここで言う本質とは、問題の背景にある的を得た「原因」で、問題を解決するためには、見抜くことがぜひとも必要です。
自信家の社長は、ともすれば、自分の考えにこだわりがちです。
 自分がなんでも一番よく知っていて、ベストな判断ができると思い込むあまり、社員の意見を無視しがちです。
 誰の意見であろうが、本質が一番必要なのです。
 だから、本質を見抜く心を身につけたいものです。

 第3は、「成功体験」を忘れる「心」です。
 今、社長になっている方は、過去に多くの成功体験を持たれていて、それが大きな自信のもとになっています。
 だから、成功体験を積むことは大切なのですが、それにこだわりすぎるとダメです。
 なぜなら、過去の成功体験は、過去の経営環境において、そのときの判断が正しかっただけで、これからの経営環境において、同じように正しい判断ができるとはかぎりません。
 経営環境が変わってきている現在では、過去と同じ判断をすれば、よくない結果になるかもしれません。
 だから、できるだけ過去は忘れて、固定観念にとらわれずに、新たな発想を身につけるようにしたほうがよいと思います。
 
 このような「心」を学ぶには、実際の「体験」が必要です。
 新たな困難にぶつかるたびに、「できる方法だけを考え尽くす」、「本質に徹底的にこだわる」、「過去の成功体験という固定観念を捨てる」ことをキーワードにして、突き進んでいくことです。



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