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書籍:小さな会社だから勝ち残る
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第7章 社員を活かす社長の心得


1 社長は「夢」を語り続ける人
    

会社には、「夢」が必要です。
なぜなら、社員は、夢に向かって行動をするときに全力を出し、そして、その行動が現状を変革させる力になるからです。

バブルが崩壊してから不景気が続いていますが、それでも多くの社員は、今までのように仕事をして、今までのように給料をもらうことは、当たり前のことと考えています。
また、その給料が、ずっと続くことも、当たり前と考えています。
昨今、リストラとか、失業率の増加といった話題は多いのですが、ほとんどの社員は、自分には関係ないことだと、危機感をあまり感じていないように思います。
だから、日常の仕事に対しては、普通の力しか出しません。
しかし、社長は、そのようには考えていません。
「今月も、売上高が予定通りだから、給料を払う」、また、「来年も、利益がたくさん出るように、社員が全力を出して働いてくれることを期待してボーナスを出す」と考えています。
このように、社員と社長の考え方には、大きな隔たりがあるのです。
 ほとんどの家庭に、車や電気製品が行き渡り、日本人の中流意識が強くなった現在では、給料やボーナスは、仕事への大きな動機付けにはなりません。
現在、大きな動機付けになるのは、自分の仕事を通じて、夢の実現を信じたときです。
だから、会社に夢が必要なのです。

社員が、はっとするような、どきどきするような、そんなものがよいと思います。
たとえば、○○分野で、世界で一番の会社になるとか、今とはまったく異なる、○○分野に進出するなど、現実とかけ離れているほうが夢になります。
しかし、社長自身が、「どうせそんな夢を作っても、実現なんて、とてもできそうにない」と考えれば、夢は作れません。
夢というのは、「実現できるか、できないか」よりも、「描けるか、描けないか」なのです。

その夢は、最初のうちは、社員に受け入れられないかもしれません。
しかし、社長がことあるごとに、何回も話しているうちに、それが社員の潜在意識の中に植えつけられ、やがて、実現の可能性を感じて、仕事への大きな源動力に育ちます。
そして、社員の潜在能力を発揮させることにつながります。
こうして、社長の夢が社員に感染して、全員の意志になり、それに生きがいや働きがいを見い出して、会社の活気になるのです。
現実の日々の仕事に追われている状況で、社員が、自分で夢を考え出して行動の原動力にすることは少ないです。
また、社長も現実に追われている一人です。
来月の資金繰りや受注状況、また、クレームや不良、ライバル会社との競争…と、日々、心の休まるときは少ないでしょう。
しかし、全社員が、「今にとらわれている」ときだからこそ、社長が夢を考え出して、それを、社内に広めていく必要があるのです。

組織に、共通の夢という目標(共同幻想と言ってもよい)を創造し、それに全社員が感染し、それが、徐々に実現していく過程に喜びを感じる。
そんな会社には、素晴らしい活力があふれることでしょう。


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