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書籍:小さな会社だから勝ち残る
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第6章 経営改善の重要ポイント


4 管理者に必要な「ミドルジョイント」
    

トップダウンの経営改善、また、ボトムアップの経営改善を進めていくときに、共通の課題があります。
それは、社長と一般社員の中間に位置する、管理者の「ミドルジョイント」、すなわち、管理者の、経営改善における役割の認識と前向きの行動です。
これがうまくいかないと、満足な結果は出ません。

まず、トップダウンの経営改善においての管理者の役割は、社長を含む経営層が立案した改善テーマを、部下に上手に「展開」することです。
いくらよいテーマであっても、それが各部門、各社員にうまく展開されないことには、目標は実現しません。
部下が、その目的をよく理解し、実行できるように、テーマの展開では、@自部門の小テーマ設定 A担当別に役割の明確化 B具体的な実行日程の立案 が必要です。
また、実行段階での調整も重要です。
各部門が、共通の目標や目的に向かって改善を進めると、部門間の調整が必要な場合が、数多く出てきます。
このとき、それぞれが自部門の都合ばかりを主張して、全体の目的や目標を忘れていることがあります。
いわゆる、総論賛成、各論反対で、声の大きい人の意見に従ってしまう現象です。
このような、部門間の調整をするのは管理者の仕事であり、すべての管理者は、会社の目標や目的を理解して、自部門の上に立った、全社的な見地からの行動が必要です。
こうして、トップダウンの経営改善を上手に進めますが、管理者の中には、たんに、テーマの橋渡しだけや、部下が忙しいということで、展開をしていない場合、また、セクショナリズムを助長するだけの人もいます。

次に、ボトムアップの経営改善においての役割は、部下の問題意識を高め、多くの問題点が上手に「提案」されるようにすることです。
つまり、自分たちが行っている日々の仕事で、「やりにくいこと」、「間違いやすいこと」、「めんどうなこと」、「目的のわからない仕事」など、数多くの問題点を見つけ、それを、「小さな具体的な事実」に表現できるように教育します。
また、問題点の原因追求が、うまくできるようにも教育します。
しかし、教育どころか反対に、部下が問題提起をしたとき「無視する管理者」や、問題点の原因について、自分の過去の経験で「決めつけ」を行い、解決できなくしている場合などがあります。
さらに、部下から出てきた問題点で、管理者自身の手に負えない内容の場合、なんとか自分で解決したいのか、また、社長に相談しにくいのかわかりませんが、長期間、自分の手に持っていることがあります。
そして、知らず知らずの間に、その問題点が忘れ去られ、それを提案した部下からは、2度と問題提起がされなくなります。

このように、経営改善において、管理者の役割は非常に大きいのですが、日常のトラブル対応に追われて、経営改善に十分の時間が取れていない、また、トラブル対応が自分の仕事と勘違いしている管理者が多いようです。
そこで、各管理者の「経営改善の業務比率」という数字をとって、管理者の評価指標のひとつにしたらどうでしょう。
  経営改善の業務比率=経営改善にかけた時間÷総作業時間
この数字が、50%を超えることを目標にします。
そのためには、日常のトラブルを減らすことが必要ですが、それが管理者の本来の仕事で、大きな経営改善にもなります。
管理者が、日常のトラブル処理に奔走していることを容認しないで、叱咤激励して管理者の意識を改革していくことは大切です。


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