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書籍:小さな会社だから勝ち残る
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第5章 や経営者・管理者がつかむ経営数字


5 製造原価報告書のポイント
    「限界利益」「正味材料回転率」「外注依存率」

製品を製造するために必要な、材料費・人件費・経費の3つが、製造原価の内訳です。
また、経費には、外注費・減価償却費・賃借料・エネルギー費などがあります。
実際の製造原価報告書は、材料費を計算するときに、期首の棚卸高と期末の棚卸高が必要なので、少し複雑に見えますが、中身は簡単です。
この製造原価報告書は、損益計算書の売上原価を計算する資料になりますが、製造業にとって、原価低減(コストダウン)は利益獲得の大切な改善になるため、各原価の売上高に対する比率と、その変化を見ることが重要です。
ここでは、基本的な3つの数字と内容を読み取りましょう。

(1) 限界利益=売上高‐(材料費+外注費)
限界利益は、売上高から、右から左へと出ていく材料費や外注費を引いたもので、人件費・減価償却費・賃借料・エネルギー費、そして、利益になります。
これが大きくないと、給料はあげられず、また、利益はでません。
しかし、絶対金額だけではなくて、売上高に対する限界利益の割合(限界利益率)を計算して、その変化を見る必要があります。
製造原価報告書から読み取れるのは、全製品平均の限界利益率であり、実際の改善は、製品別に限界利益率を計算して、材料費や外注費の低減を進めます。

(2) 材料正味回転率=材料費÷材料棚卸高
一般的には、材料回転率(売上高÷材料棚卸高)を、在庫高の適正度を評価する指標にしていますが、売上高に占める材料費の比率が変わると、実際の在庫の適正度を示さなくなるので、材料正味回転率を使ったほうが正確です。
材料在庫の削減は、流動比率の向上と、資金繰りに大きく寄与するので、徹底的に進める必要があります。

(3) 外注依存率=外注費÷(外注費+人件費)
 外注費が、総加工費(外注費+人件費)に占める割合で、この数字が高いと、売上高の多くが右から左へと出ていき、社内にはあまり残らないことになります。
 もちろん、繁忙期には、生産能力を高めるために、外注の依存度が高くなり、反対に、閑散期には低くなります。
 この数字は、高いほうがよいか、それとも、低い方がよいかというよりも、社内の稼働率を一定に保つことや、どこに付加価値を求めていくか、また、業務のアウトソーシングといった、それぞれの会社の外注政策との関連で決めていきます。


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