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書籍:小さな会社だから勝ち残る
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第4章 やる気を高める社員の評価


6 日本的経営「新・経営家族主義」

日本的経営と言われてきた、「経営家族主義」ですが、その基本的な考えは、「終身雇用制度」、「年功序列制度」、「集団主義」の3つです。
しかし、すでに書いてきたように、これらの制度はバブルの崩壊とともに、急速に過去のものになりつつあります。

それでも、家族という言葉には、「全員の幸せを願う」というよい響きや含みがあり、これからの会社経営の中に、現代にマッチした、「社員の公正な幸せを願う」という考え方で残したいものです。
そのために必要なことは、次の3つの仕組みです。

(1)社員の持てる能力を十分に出せる、公正な場を作ります。
いくら能力があっても、それを発揮できる場がないと、宝の持ち腐れになります。
そうならないように、適材適業(適切な人に、適切な仕事を与える)を行います。
また、そのためには、社員が持っている能力と、その発揮の可能性をつかむ必要がありますが、能力は時々刻々変化しているので、タイムリーにつかむ仕組みが必要です。
 この仕組みは、自社にマッチしたものでないとダメなので、試行錯誤がいるでしょう。

(2)能力が向上し、十分に発揮できるように、バックアップします。
能力は必ず向上します。
そのためには、少しレベルの高い仕事を与えること、また、実行しなければならない厳しさが必要です。
この厳しさを作るためには、計画した仕事に対するきっちりとしたフォローや、成果を基本にした評価制度が必要です。
また、自己啓発や勉強会を社内で推奨します。
会社の仕事だけでは、能力は向上しません。
基本的には、会社の仕事は能力を発揮する対象で、その能力を身につけるのは、やはり会社を離れた勉強です。
会社で仕事をしていれば、仕事に必要な能力は自然に身につくという考え方は、昔のものです。
今は、能力が先にないと、仕事につけない時代です。
このような、仕事と能力に対する考え方を、社内に定着させることが大切です。

(4) 公正な評価ができる仕組みを作ります。
公正な評価とは、仕事ができる優秀な社員は「高い評価」、できない社員は「低い評価」と、大きく差をつけることです。
一般的に行われている評価は、差が少ないと思います。
会社の評価は、大きな差はつけないという「平等」ではダメです。
人が人を評価するために、どうしても、人情などの気持ちが働いて、できない社員の評価を高める、「平等化傾向」になりがちです。
その反面、できる社員の評価は低くなりがちです。
部下をあまり高く評価すると、自分のポジションが危なくなることも、その理由です。
このような評価の問題をなくすために、部下も上司の評価を行ったらどうでしょう。
一般的には、上司が部下の評価を一方的に行うために、先ほどのような問題が出てきますが、部下が上司の評価をすると、案外と人間的な感情をあまり含めずに、仕事の成果や能力だけで、厳しい公正な評価ができると考えています。

以上のような、「能力が発揮できる場作り」、「能力発揮のバックアップ」、「公正な評価」を基本に、それぞれの社員が、自分の幸せを追求できる、「新・経営家族主義」が、これからは必要になると考えています。


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