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書籍:小さな会社だから勝ち残る
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第4章 やる気を高める社員の評価


1 社員を「費用」として見ないで「利益」として見る

お金は、「出ていくもの」として見るか、「入ってくるもの」として見るか、2つの見方があります。
社員にかかる人件費を、「出ていくもの」として見ると費用になり、「入ってくるもの」として見ると利益になります。
経理上は「出ていくもの」、つまり、費用ですが、実際の経営では、利益として見るほうがよいと思います。

たとえば、社員を人件費という費用で見ると、費用は減らすことが利益を増やすことになりますから、人件費は少ないほうがよいことになります。
この考え方からは、狭義のリストラ、すなわち、人を減らせば人件費削減になり、赤字脱却が図れるという、企業の行動になります。
しかし、社員をこのように費用として見ると、社員は自分にかかる費用(給料)分しか働こうとしません。
たとえば、年収が500万円の社員は、「年収の3倍の、1500万円も売上高や生産に寄与したら十分で、2000万円も寄与したらお釣りがくる」なんてことを考えます。
「それで会社は十分にもとがとれるから、計算が合う」という、その社員の理屈です。

しかし、社員を利益として見ると、利益は増やすことが目標ですから、社員に、もっと頑張ってくれとハッパをかけることになります。
いくら稼いでくれてもよいのです。
上限はありません。
そして人によっては、多く稼ぐ人と、稼ぎの少ない人が出てきます。
そこで、稼ぎが多い人を目標にするように、稼ぎが少ない人に激励ができます。
社長から、「稼いでくれ」とハッパをかけられると、社員は社長から期待されていると考えます。
そして、その期待に応えようと、利益を生み出そうとします。
また、利益には、配分という意味が込められています。
多く利益をあげれば、それに貢献した人に配分するという、社員にとってはありがたい、やる気の出る内容です。
だから、行動も積極的になり、利益は確実に増加します。

毎月の月次決算の結果を見て、「人件費が多いなあ、何とか削減できないかなあ」とか、「今月の残業は、何時間にしようか」などと考えるよりも、「利益を稼いでくれているが、さらに稼いでもらうようにするにはどうするか」と考えるほうが、よい結果が出ます。

また、社員は安い給料ではなく、できる限り高い給料で使いましょう。
社長の中には、できるだけ安く働いてもらうほうが得だと考える人がいますが、それは、社員を費用として見るときの考え方で、長期的には損です。
社員もよく知っていて、給料以上には働きません。
どうせ利益があがっても、社長の懐に入るだけだと考えるのです。
社長は、「高い給料を出すために、それに相応しい利益をあげる」と考えて、社員に仕事をしてもらうようにすると、社員は仕事の意味や目的がよく理解できるでしょう。
そうすると、「利益があがらない場合には、自分たちの働きが悪いことである」と考えて、一生懸命に頑張るのです。
このようにして、社員のやる気は高まっていきます。




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