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書籍:小さな会社だから勝ち残る
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第3章 社員の成長が会社の成長


6 仕事は「自分のため」にする

自分のために仕事をすることは、当たり前の話ですが、「今日は給料分は働いた。これ以上働いたら損をする」とか、「自分は、会社や社長のために仕事をしている」などと、勘違いをしている人を、ときどき見かけます。
また、社長の中にも、「会社のため」に働けとか、社長が給料を出しているのだから、「社長のため」に働けと考えている人もいます。
「会社に尽くす」とか、「会社に忠誠心を持つ」ことがよい社員であると、以前、言われていました。
これらの言葉には、「自分を犠牲にして、会社のために働く」という意味合いがあるように思いますが、これは、会社に都合がよい考え方であり、こんなことを本気で考えて実行する社員は誰もいません。
たまに、言葉を使う人はいます。
しかし、それは、「自分はこんなに会社に忠誠を尽くしてきたのに、会社は何も評価してくれない」と、愚痴をこぼすときだけです。
仕事は、「お金」を稼ぐ手段であると考えると、このような考え方が成り立ちます。

しかし、別の見方をすると、仕事を通じて自分の「能力」がレベルアップします。
たとえば、経理を担当している人は、資金繰りや決算や原価管理に関する知識、また、パソコンをうまく使える技術など、さまざまな能力が身につきます。
そして、この能力が、今後、さらにうまく仕事をするための「自分の資本」になるのです。
この能力は、会社が機会を与えてくれたから身につけることができたのであり、また、周囲の、上司や部下や同僚が学ばせてくれたもので、大きな自分の財産です。
長期的に見ると、その仕事の成果としてもらうお金より、もっと価値があることはまちがいありません。
日々の仕事をこなしながら、自分の能力がレベルアップしていることに感謝する社員は少ないでしょう。
しかし、仕事から得られる、「お金と能力」ということから、自分は誰のために仕事をしているのか、ときどき、全社員に考えてもらうことが大切です。
自分のために仕事をしていることは明白なことですが、朝礼や個人面談のときに、このような考え方を話して、本音でそれを理解してもらうことです。

自分のために仕事をすることを本心で理解できたら、社員は本気になって仕事をし、その結果として、大きく成長します。
「全社員が、それぞれ自分のためを考えて仕事をしたら、会社は大丈夫か」ということですが、それは安心してください。
自分のために仕事を与えてくれる会社、自分のために給料を払ってくれる会社は、自分と同じ程度に大切にします。
会社が発展しないと、自分のためにならないからです。
だから、社長は社員に、「会社を自分のために利用せよ。自分のために一生懸命に働け」と言っていればよいのです。



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