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書籍:小さな会社だから勝ち残る
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第3章 社員の成長が会社の成長


5 会社に必要な「時間を売る社員」より「成果を売る社員」

「年間労働時間」、「年間休日」、「タイムカード」、「遅刻・早退」、「早出・残業・サービス残業」など、時間に関する言葉が社内に氾濫しているためか、多くの社員は、時間を売って給料をもらっているような気持ちを持っているように思います。
また、社長も、社員の時間を買って給料を払っているつもりなのか、社員を遊ばせておいてはもったいないと、時間一杯に仕事を入れようとします。
だから、一般社員は、「時間がなくて、これ以上の仕事は入りません」とか、管理者も、「部下が少なくて、今の仕事もこなせない。これ以上の仕事をするには、社員を増やして欲しい」といった話になります。
現実的にはこの会話が当然かもしれませんが、少し観点を変えて、「給料は時間ではなくて、仕事の成果に対して支払われる」という考え方で、規則を決めたり、話し合いをしてはどうでしょうか。

会社が社員に求めているのは、「仕事の成果」であり、一方、社員が会社に提供しているのは「時間」です。
だから、社員の評価は、「仕事の成果」で行うのが妥当なのですが、仕事の成果は数字では評価しにくいために、「時間の大きさ」だけで、評価しているケースが多くあります。
たとえば、同じ仕事をするのに、A君は要領よく仕事を行って定時で仕事を終わり、B君は能力が少し不足していて、2時間残業をしたとします。
この場合、残業代がもらえる一般社員では、B君のほうが給料は多く、また、夜遅くまで仕事をしているということで、勤務態度がよいと見られて、評価が上になることがあります。
しかし、同じ仕事内容であるにもかかわらず、仕事の納期ではA君のほうが優れ、また、残業をしないので、電気代などの経費も少なくてすみます。
だから、A君のほうが、会社に対する利益貢献度が高く、仕事の成果が大きいという評価が公正です。
しかし、現実は、仕事の成果よりも、仕事にかけている時間の方が目につきやすいことから、B君のほうが評価が高く、やがてA君は、ゆっくりと仕事をして残業代を稼ぎだすか、もっと仕事の成果を正当に評価してくれる、別の会社を探して転職します。

このように、時間に関する会社の規則や社員の評価は、社員を活かしたり、反対にだめにしたり、また、その結果として、会社の盛衰に大きく影響します。
一度、基本に戻って、会社は人件費で社員の何を買っているのか見直し、「時間を売る社員」より「成果を売る社員」を多くすることが必要です。



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