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書籍:小さな会社だから勝ち残る
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第3章 社員の成長が会社の成長


2 仕事に必要な「能力」を知らせる

社員に、成果の大きい仕事をしてもらうには、その仕事をするにはどんな知識や能力が必要か、明確にして知らせることです。
一般的には、仕事の進め方や目標は話しますが、その仕事を完遂するために、どんな能力が必要かについてはあまり話しません。
仕事をうまく成し遂げるには、それにふさわしい能力が必要なので、うまく話して、身につけようという意識にさせることが大切です。

たとえば、営業の担当者に、「新規顧客開拓の仕事」を頼むときには、「この仕事は、会社の将来を左右するため非常に大切で、君には頑張ってもらう必要がある。これから一年間の目標は、開拓会社数が3社で、売上高は1億円である」と、仕事の目的や目標を話すことは当然です。
さらに、「そのために、まず、開拓先を見つける情報収集力をマスターして欲しい。本や既存の得意先、また、インターネットなどを使って、うまく情報を集める技術をマスターすること。そして、自社商品について、技術面・コスト面の知識を身につけて欲しい。さらに交渉術が必要である。これらの知識や技術レベルの向上については、十分な評価をするから、目標達成のために、また、自分自身のレベルアップのために頑張ること」というように、必要な能力についても十分に時間をとって話します。
このように、社員に仕事を頼むときには、「目的と目標」、そのために「必要な能力」について話せばよいのです。
これは重要なことです。

ところが、多くのまちがった仕事の頼み方は、「すること」だけを話すことです。
たとえば、「○○会社に行って、商品を説明してくれ」、「この書類の、この部分の計算をしておいてくれ」などです。
この仕事の頼み方には、目的や目標はありません。
だから、その結果の報告は、「説明してきました」や、「計算しました」になるのです。
そして、肝心なことの説明を忘れたり、計算はしたが、聞き漏らしたところがまちがったなど、どんな仕事の結果になるかわかりません。
目標や目的を話さずに、仕事をさせたわけですから当然です。
こうならないように、少なくとも仕事の目標や目的は話して、できるだけ手段(仕事のやり方)は考えさせるようにしたほうが、よい結果が出て、本人の能力もあがります。
さらに、仕事をうまく進めるために、「話し方」とか「パソコンの表計算」の習得が必要であると話すことにより、その技術をマスターしようと、本を読んだり先輩に聞いたり、また、自分で勉強します。
そうして学んだ知識が、実際の仕事を通じて体得されて、能力は大きく向上します。

要求する能力は、職場や立場や仕事内容で異なりますが、それぞれに必要なことを、年に2回くらいは、社長自らが話してあげることです.。
そのために、社長は社員1人1人について、持っている能力や不足する能力、そして、期待する仕事とその成果について、十分に把握していることが必要です。
特に、管理者には、レベルの高い管理力や高度な知識を要求しますが、要求する管理力や知識が、どのように利益に結びついていくかについて考えさせることが大切です。
管理のための管理力や、理論理屈だけの知識にとどまらないようにしないと、頭でっかちの管理者になっては困りものです。

このようにして、社長から期待されたら、その社員は必ずそれに応えようとします。
表面的には、「大変だなあ」といった表現や顔つきをしたとしても、すぐに、「さて、どうして覚えようか」と考えはじめます。
もし、聞き流す社員であれば、その社員は成長を自らやめたことになりますから、会社にとって必要のない社員かもしれません。

社員の能力が伸びて、自分(社長)の能力を追い越すかもしれないという不安(よい心配)を感じるくらいになると、、組織に素晴らしい切磋琢磨の状況が生まれます。
もちろん、このような状態になれば、どの社員も優秀ですから、きっとよい会社になっているでしょう。


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