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書籍:小さな会社だから勝ち残る
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第2章 組織力の効果的な高め方


1 「組織力」は経営の原動力

全社員が、会社の共通目標に向かって、連携して力を出していくわけですが、その連携の方法や、力の出し方によって、目標の達成度が大きく変わります。
全社員が連携して目標を達成する力を、組織力と言い、次の式になるのが理想です。

   《 組織力=10+10=400 》

これを言葉で表現すると、「現在、10の力を出せる社員2人が、うまく連携して仕事を行うことにより、400の力を生み出すこと」になります。
一般的には、10+10=20で、とても、400にはなりません。

(1)そこで、まず、「+」を「×」にすると、10×10=100になります。
足し算を掛け算にするためには、会社の目標を、全社員の「自分の仕事の目標」にまでうまく展開すること、そして、「挑戦意欲」を持たせることです。
会社には共通の目標があっても、それぞれの社員が、自分の仕事の目標に展開し、具体化していなければ、大きな力にはならないのです。
だから、社員の目標は、各人の仕事に直結していてわかりやすく、その達成が会社目標に寄与し、かつ、自分のためになることを確信できることが必要です。

そのためには、全社員が自分の仕事の目標設定ができる、会社の仕組みを作ることです。
その仕組みでは、社長や一部の管理者だけで、社員の仕事の目標を決めるのではなく、本人が自発的に決めるようにすることです。
人は、他人が決めた目標よりも、自分が作りあげた目標の達成に夢中になるからです。
また、挑戦意欲を持たせるには、その目標が、挑戦に値する適度な大きさであることが必要です。
あまりにも大きすぎる目標だと、実現できないと思うし、反対に小さな目標は、簡単に達成できると思ってしまい、全力を出しません。

(2)次に、1人が出す10の力を20にすると、20×20=400になります。
そのために、社長は、「社員は、今、発揮している力の、何倍もの隠れた潜在能力を持っている」と思い込むことです。
そうして社員と接していると、「その社員の隠れた力は何だろうか?」、「なぜ、今その力を出せないのか?」といった目で、社員や仕事を見るようになります。
これが、社員の潜在能力を引き出すきっかけになります。
「うちの社員は馬鹿ばかりだ」と、平気で、社員の前で話す社長がいます。
社長は、冗談のつもりで言っているのでしょう。
社員も本気で聞いているようにも見えませんが、社長がいなくなると、「私はあまり期待されていないんですよ」と言います。
その結果、社長に評価された通りの、低いレベルで仕事をするようになります。
どの社員にも、最大の能力を発揮することを求めて接すると、その気持ちが伝わり、社員は、それに応えようと頑張るものです。

また、潜在能力を発揮させる「社員教育」が必要です。
これは、ただ単に、机上の知識を詰め込むだけではなく、実践的な知識を、実際の仕事で実行・活用させて、身体で覚えさせることが大切です。
知識として持っていることと、実行できることの間には雲泥の差があります。
私は、管理者教育では、簡単なことしか話しませんが、必ず実行していただきます。
そうすると、簡単なことでも、なかなかうまく実行できないことがわかります。
しかし、簡単なことですから、何とか工夫してできるようになり、実践力が身につきます。

そして、「自己啓発」をしてもらうことです。
仕事に何らかの関係のある本を読む、通信教育を受ける、また、資格を取るなどがありますが、このような日々の仕事とは違った面で、頭を使うことは非常に大切です。
なぜなら、毎日同じ仕事の繰り返しばかりをしていると、頭が悪くなるのではないかと思うからです。
というのは、知らない仕事を覚えるまでの最初の間は、真剣に考えて取り組みます。
しかし、しばらくしてその仕事を覚えると、条件反射的に仕事ができるようになり、もはやその仕事では考えることがなく、頭を使わなくなります。
だから、同じ仕事の繰り返しで、頭を使わない期間が長く続くと、頭の進歩は停止、または、下降します。

会社経営の原動力は、なんといっても組織力です。
全社員の能力を活かしきって、大きな組織力になるか、また、社員を活かせずに、単なる足し算の組織力になるか、それとも、社員がばらばらで、引き算を含んだ組織力になるかは、社長の考え方と行動で決まります。



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