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書籍:勝ち残るリーダーシップ
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1章 学ぼう!「優秀なリーダーの考え方」  


8.問題の責任ではなく「原因」を追求する 
    /責任追求と原因追求を混同しない
   /人の責任を追求すれば弁解がはじまる
   /原因を追求すれば問題は解決する


日常の仕事で問題やトラブルが発生したときには、その原因を追求し、原因をなくす対策を考えて実行し、その問題が2度と発生しないようにします。
これが、問題解決のひとつの方法です。
このようにして問題を解決していけば、同じような原因の問題が2度と発生せず、スムーズに仕事が進むことになりますが、実際は、原因を追求する段階でひとつの障害にぶつかります。
障害というのは、「原因追求」を「責任追求」と取り違えて、原因がうまく追求できなくなることです。
「原因追求」は、問題の発生の発端を、「人」以外の「もの」にもっていくことです。
これに対して「責任追求」というのは、問題の発生の発端を、「人」にもっていくことです。
たとえば、「書類が間違っていた」という問題に対して、「記入欄が小さくて書きにくい」というのが原因追求で、「あの人が書き間違った」というのは責任追求です。
このように、「原因」と「責任」とは「一対」のことであることが多いため、はじめのうちは原因を追求しながらも、知らず知らずのうちに責任を追求することになってしまうのです。

ところで、自分がした仕事で問題が発生したときに、責任を追求されたらどうするでしょうか。
普通なら、まず、その責任を避けるための弁解を考えます。
問題を正当化したり、その問題の発生が自分には関係のない理由を考えて、その話からはじめます。
責任逃れをしたい気持ち、これは普通の人であれば(特に責任感が強い人ほど)、だれにでもある当然のことだからです。
だから十分な原因追求ができず、対策という方向の話にはなりません。
これは大きな時間の無駄です。
同じような問題が2度と発生しないようにするために時間を使うことが大切で、発生した問題についての責任ばかりを追求しても、あまり意味のないことです。

とkろで、大きな社会的な事件が発生しても、そのひとつの事件の責任追求に終始して事件は忘れ去られ、あるときに同じような事件が再発することがよくありますが、これは、原因が徹底的に追求されていないからです。
先ほどの「書類が間違っていた」ときに、「あの人が書き間違った」という責任を原因と取り違え、対策はその人に注意するということと同じです。
しかし、何回注意しても、その書類はまた間違うということになるのです。
ここでは、「その書類が書きにくい」、「複雑な手計算が必要」、「何回も転記が必要」、「同じような書類があり、判別しにくい」、「その書類を書くときにその人に情報が不足している」…など、多くの原因が考えられます。
そういった面から書類自体の改善をすることによって、その書類が間違いの少ない書類になります。
書きにくい書類に、間違いなく書かそうとすること自体が問題です。

だから、間違った書類についてその責任追求をするのではなくて、書類の目的や必要性を考えて、だれが書いても間違いなく書ける書類に改善することの方が大切なのです。
そうしないと、いくら人に注意したとしても、書類を書く人が変わればまた同じような間違いをするかもしれません。
簡単な事例ですが、このようなことが会社の中では数多く見られます。

リーダーとして本当に問題を解決したいのなら、責任は絶対に追求しないことです。
原因の追求の話をしたながら責任の追求の話になったときには、その話をそこでストップして元に戻すことが大切です。
責任を追求し続けると、感情的な話し合いになって、問題が発生した原因が見つからなかったり、さらには、これからは問題を隠そうとするようになります。
そうして、多くの問題は潜在化して解決できなくなってしまいます。
この「問題→原因→対策」という問題解決の方法では、原因と責任の違いを社員に理解させることは非常に大切なことです。

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