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書籍:勝ち残るリーダーシップ
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1章 学ぼう!「優秀なリーダーの考え方」  


5.自分にも他人にも「厳しい」
    /厳しさが努力と根気を実現する
   /厳しさが部門間の垣根を取る
   /厳しさが本当の優しさである


会社の「夢」や「あるべき姿」に向かって現状を変革していくときに、社員全員がその仕事を理解し、そして、行動しなければなりません。
まず、仕事を理解することはそう難しくありません。
仕事の目的や意義を話し合い、その仕事の進め方やポイントを理解すればよいのです。
これは頭の中の作業ですから、ほとんどの人が理解することができます。
しかし、いざこれから行動しようとすると少々の困難が伴います。
行動には、「時間がない」、「よいアイデアが思いつかない」、「周囲が協力してくれない」、「何回やっても失敗ばかりが続く」などのさまざまな障害がつきものだからです。
これらの障害を乗り越えて、うまく仕事をやり遂げ目標を達成するためには、努力と根気が必要です。
この努力と根気を、全社員が「自分に対する厳しさ」で実現できる場合は問題ありませんが、ともすれば「怠け心」や「根負け」といったことで、途中で挫折ということにもなりがちです。
やはり、自分に対する厳しさとともに、「他人からの厳しさ」やなんらかの制約というものが必要です。
だから、特に部下を使って仕事を進めていくリーダーの場合には、部下に対する厳しさは絶対に必要です。

ところで、最近のリーダーには「優しい人」が多いように思います。
どの会社でも、部下の顔色を見ながら、遠慮がちに仕事の指示をしたり話をしている姿をよく見かけます。
その結果、グループ内の意志統一が不足して、ちぐはぐな行動になることがあります。
このように、部下に対して厳しさを発揮できない原因に、「厳しいことを言ったら、部下は自分から離れていくのではないか」、また、「仕事をいいかげんにするのではないか」というような余計な心配をすることがあります。
また、部下に厳しくすると、反対に、「部下が自分に対して同じように厳しくさを要求してくるのではないか」と思っていることもあります。
最近は上司と部下という上下関係の中で、比較的自由に話ができるようになりました。
部下は上司に向かって、上司に対する要望や欠点をずけずけと話します。
これはよいことなのですが、しかし、実行力のないリーダーは、自分の仕事がうまくできないときに部下から批判されないようにと考えて、部下に対する厳しさが発揮できなくなっているのです。
このような状況で、部下に対して厳しさを持って行動へ動機付けていくには、自分自身に対する厳しさが必要です。
部下に対しては厳しく行動を要求しながら、自分には甘くて行動しないリーダーだったら部下はついてくるはずはありません。
だから、リーダーには、部下に対する厳しさとともに、自分に対する厳しさが絶対に必要なのです。

ところで、会社の経営改善を進めると、部門間にまたがるさまざまな問題がクローズアップされてきます。
その部門間にまたがる問題を解決していくのは、各部門のリーダーの一番大切な役割です。
そのために、関係するリーダーやメンバーが十分に話し合ってお互いの言い分を通し、そして、お互いの納得をもって、さらに、企業の目標である「利益」をいかに効率的に確実に獲得するかといった観点から、さまざまな判断と協調的な行動をとっていく必要があります。
しかし、この問題解決においては部門間のセクショナリズム、すなわち、「なわばり根性」が強く働いてきます。
セクショナリズムというのは、「自分の部門に問題がなければ、他部門に問題があっても他人事である」という考え方ですが、会社ではこれは大敵です。
それぞれの部門のセクショナリズムが原因で、部門はそれぞれうまくいっても会社に利益が出なければ、会社自体が存続することはできません。
だから、会社全体の効率を追求するためには、部門間のセクショナリズムを打ち破る必要があります。
そのために、リーダーには直接の部下に対する厳しさとともに、他部門のリーダーやメンバーに対する厳しさが必要です。
自分の部門の都合よりも各部門の連携による会社の利益を優先すること、これがリーダーの本当の役割と考えています。

このように、会社では、すべてにおいて「厳しさ」が必要です。
会社の中に優しいリーダーが多いと厳しさのないルーズな組織ができあがり、利益を出すという会社目標を達成することができなくなります。
「自分にも他人にも厳しい」という本当の厳しさが、会社の成長や収益力を向上させ、そして、全社員の幸せにつながっていくのです。
だから、「厳しさが本当の優しさである」ことを理解した行動が、優秀なリーダーには必要だと考えています。

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